澄み切った曇り空
御嶽山と木曾・南信州周遊の旅

2003年10月10日〜12日
金曜日、仕事が終わって相棒の名古屋到着を心待ちにする。
彼とは何度か山登り旅行をご一緒させてもらいましたが、その全てが彼の手配。
これでは申し訳ないので、今回は自分が心づくしの予定を立てる。そうなんです。
実はプランとか立てるの好きかも知れない。
結果的には全ての行程が時間通りで全くの順調。プランナーとしても、とても楽しかった旅でした。 
 さて、金曜の晩は名古屋にて仮眠を取る。
相棒は毎日二時まで起きているので、それまでは寝れないと、のたまわるが、起床は容赦ない午前の3時。
(ホントに二時まで寝れなかったみたい・・・)

3:30には車を動かし一路名古屋インターへ。朝食は、これまた4:30の恵那SAで戴く。
あとは立ち寄りもなく登山口駐車場までひた走るだけ。途中、寝不足の相棒は眠りだし、チト孤独なドライブですが、
それは今年の六月にも走った道。勝手が分かっていたのでヒョイヒョイと。さて、田の原駐車場には7時前には到着。
そそくさと最終の準備をして登りだす俺達。 

  【左】今年の六月は、まだ雪山だった。   【右】紅葉前線南下中

さて、御岳登山。今回は驚くほど快調に登れた。疲れなんぞつゆ知らず。またたくまに山頂の剣が峰へ(3063m) 
正直言って、こんなに楽して登って良いの?って感じでした。   さて、特徴的なのは、今回の天気。  
そう、澄み切った曇り空なんです。不思議な天気でした。つまり富士山よりも高い高層の雲が空を覆い、
直射日光もない一応は曇り空。ところが中・低層の雲は全くなく、おまけに太陽光線もないから上昇気流も沸かず展望はまったくの合格点・100点満点。 
 東には富士山が西には白山・北には立山・南には伊吹山と半径200`以上360度全く遮るものはないという絶好の展望が楽しめました。

↑ ↑ ↑ ↑ ↑
大展望

今回の登山は、剣が峰のみで下山、疲れ知らずで登り、そのまま下山。    
さて、チェックインまで時間があるので王滝の湯なる温泉に行きました。ところがビックリ。
ここの温泉、激辺鄙な場所にありビックリの栗。温泉の主人に聞いたら地熱発電の為に
ボウリングをしたら温泉だけが出てきたとのこと(地熱発電には熱くて固い岩盤が必要みたい)。
発電計画は頓挫して温泉宿が1件だけ。それも途中の4`くらいが未舗装道路で人家も全く見当たらない、全くの人里離れた温泉。   
途中から貸しきり状態になったし♪

鉄分の酸化具合で日に三度色が変わる。(透明→緑→茶)自分たちは緑だったよ。
汗も流してサッパリしたところで宿へ直行。旅館は島崎藤村の「夜明け前」にも書かれた「滝旅館」  
ここも良い宿でした。一人1万円で、かなり良い思いをさせてもらいました。  松茸の土瓶蒸しもあった夕食後には、
これまた違う温泉「うしげの湯」に浸かりました。  宿自体が温泉宿ではなかったので、日帰りを二件寄ることになってしまった。


日が明けると天気は曇り時々雨。つくづく前日に登山を済ませて正解だと、互いに納得したものです。
この後は車を南下させ中山道の宿場であった妻籠(つまご)宿へ。二時間ほどの散策と昼食。
ノンビリ歩く分には素晴らしい観光地です。復元ではなく現存する江戸時代。

【左】柿と妻籠の宿    【右】店を開け始めたばかりの宿場街

正午を回って、僕らは次なる目的地。清内路峠を超え、飯田に。そこから国道151号線を豊橋に向けて走らせたのですが、
途中、絶景の温泉・湯里湖に寄りノンビリタイム。     お盆の本格登山は雨で現地にて断念を決定し、
10月の三連休は仕事の都合で快晴なのに諦める。北岳とは違い御岳になりましたが、まぁ、なんとか3000m超の第一級山登りは達成できました。


これで12月まで休みは返上です。
今回の二泊三日。
相棒と話してイロイロ考えました。
いつまでも憧れの人。でも、
近くに居るのに、手の届かない人。

12月までは勉強に忙しいけれど
それからは相棒のことを良い意味で忘れれる誰かさんを見つけないと。

たぶん相棒とは、これからも大の山友達として僕に輝くでしょう。
でも、ヒマワリは南にしか咲かない。
待っていても僕には向いてくれない。
だから、もう何年も前から知っていた事だけれど、、、認めます。

〜好きな人には自由であって欲しい〜
だから、もう何年も前から考えていた事だけれど、、、
新しい出会いから逃げない自分であろう。
相棒からは三つ大きな宝物を戴いた。
一つは、禁煙できた自分。
二つ目は、何事にも堅実で真摯な姿勢でいること。
そして最後には、山の魅力を教えてくれたこと。

そして今日、彼は気付いていないけれど、また素晴らしい宝物を頂戴した。
笑顔で報告できる日は近いと思う。
彼は僕に色々と道を敷いてくれたよ。
それが嬉しくてたまらないのだけれど。