大 秘 境 遡 上
2008年7/11-12-13
皆様のウーマン旅行社がお届けする第一級の旅

本州の真ん中にあり、それも太平洋に近い。
太平洋に近いということは、国道一号線に、東名高速道路に、新幹線にも近い。
東京と名古屋の間に大秘境の入り口があります。

まさに、このトンネルから大秘境が始まる。



まずは、金曜日の夜から話しましょう。
今回の旅も共同運行便方式。土曜の朝が、日の出前の出発なので、金曜日の晩から合流。
東京からマイミクさんを愛知県は豊川にお迎え。

なかなか豊川も風情ある地方都市で、また日を改めてブラリ歩きをしてみたいものです。
駅前に唯一営業していた中華料理屋が、とても美味しく、ビールなど飲みホテルへ戻って明日に備える。



国道151号線をひらすら北上。
途中、静岡方面へ折れ佐久間ダムを目指す。
緑豊かな谷に、JR飯田線の姿です。
集落が存在すれば、駅を設置する飯田線。

ほどなくして佐久間ダム堤に。

天竜川を堰き止めた巨大ダム湖。
僕らは、ダムの西岸の道を進みます。
地図上では東岸にも道はあるのですが、久しい以前に閉鎖。続く崩落に道路の維持を放棄したのです。

さて、一番上の写真を見てください。


トンネルの幅は車一台です。
この長く、細く、途中でカーブもするトンネルは何本もあり、
待避箇所はほとんど無かったり、全く無かったりします。

交通量は少ないのかといえば、その逆で、上流から浚渫した土砂を運び出すダンプが何台も南下します。
そして、北上するのはウーマン号のみ。
この県道一号線(愛知-静岡-長野県に共通して県道一号線)の佐久間ダムからの北上は、相当に精神のやつれる道です。

まずは、トンネルを入る前に聴覚を澄ましダンプが近づかないか確認。
トンネルがカーブしているので対向車のライトは近づかないと見えないのです!!

音が無いと確認できたら、入る直前に、思いっきりクラクションを鳴らして、相手に存在を知らし、トンネルへ入らせません。
トンネルへ入ったら、クラクションは連続して鳴らし、とにかく相手に自分の存在を知らせます。

そんなトンネルの入り口が佐久間ダム堤の脇にあります。

ここからが大秘境の入り口。ひたすら北上し、高度を稼ぎます。つまり遡上。



その昔、天竜川に沿って人の生活がありました。
ある日、その全てが水没し、山腹に道を作る。
今から進む道は、その時作った道ですが、生活の無い道に、人の姿は無い。

トンネルを潜り、最初に到達する集落は、24km先。
道は細く、カーブの連続。落石はあったり、トンネルも続く。
24km先に、初めて人の生活があります。


昭和31年、あまりにも巨大なダムが完成したのです。