令和4年11月novembre.2022




le 30 mercredi 水曜日
//名古屋⇔瀬戸//door to doorで片道85-90分。これの×2。いつの日か、職住一体の環境になれば、毎日3時間ほど時間が生まれます。これを怠惰な時間に充てるのなら、私は引き続き瀬戸の環境で人に揉まれた方がましである。天から降ってきた三時間の間に家事全般は全て行うものとして、30分でも一時間でも時間が残ったら、陶芸関連の読書時間に用いたいと思います。

掃除に選択、食事に買物。これら全てを3時間以内に終わらせ、陶芸関連の読書時間。残りの21時間は、睡眠に6時間。日中の工房内の仮眠と休憩に1時間。そうなると14時間しか残りません。1時間は、ウォーキングなど体力維持に。1時間は近くの人との交流に。これで残り12時間。生産活動は10時間で、最後の2時間は工房の清掃とか、読書などの余暇時間。
と、工房もないのに真剣に考えています。


le 29 mardi 火曜日
//手直ししたい//その時間が無いので週末の楽しみとなりますが、昔の本で特に厚いものになると、背の固着箇所が一部剥離し始め、紙の束に緩みが出たりしています。それを以前、松江で買った和紙を用い、糊付けし補強したいのです。これが週末の楽しみなのですから、私はなんて健全な生活をしているのでしょう。

読み始めると不思議なもので、戦前の書き言葉の難解さが解消されまして、スラスラと進む。今、電車の中では大正15年の中等鉱物新教科書を呼んでいるのですが、これが大当たり。古い文献の釉薬の調合に用いられた鉱物名とか、その解説が本当に助かります。


le 28 lundi 月曜日
//この30分間に//明日の事を考えると23時には寝たい。そうすると私の自由時間は30分程度である。この間に、今書いている日記。それから買い求めた古書を眺めたいし。もう全く時間がありません。

//数学嫌いの原因//大失態。高さは740mmと決めていたのに、二個目から840mmと頭で変換されて、今日まで気が付かず。明日も明後日も狂ったように修正です。 でも、正直言うと、この手の勝手にする数値変換は度々起こしてします。これは私の脳内の欠陥である。今後は、寸法などが指定されている物事に関しては、その数値を書くなり、途中で確認するなり自己防衛をしなくては。


le 27 dimanche 日曜日
//湯抱温泉//温泉の素は、その名と中身は似ても似つかぬものであるのは、国民等しく思うものですが、頂いた湯抱温泉の素は、同じ湯が再現されて、ただただ驚くばかり。唯一の違いは、無香料(これはこれで素晴らしい)なので、湯抱の、鉄の酸化する前の香りはしませんでしたが、肌触りや湯上りの心地はほぼ同じでした。どうもありがとうございます。

本日は、浜松。砂鉄採りは前日の雨で砂に湿り気があると思いまして、15kg砂として持ち帰り、後日名古屋で分別します。それから贔屓の古書店に。今回は60cmほど買い求めました。行けば沢山買うはずですが、一応、これを区切りとします。12月にももう一度行きますが、この店は骨董も取扱っており、次は一点、何か手にしようかと。80歳の店主と仲良くなりましたが、この店は今年いっぱいで閉じるとのこと。

お茶をいただきながらお話を。50年店を構えていたそうです。好きなものに囲まれた50年は幸せでしたが、この4-5年、引退する日取りで悩んでいたそうです。同じく自営の友人が以前、70歳で店をたたみ、その時の心境を訪ねた答えは「踏ん切り」だったそうです。そうか、人生には踏ん切りが必要なのだと、老店主は、その答えを自身の80歳に求めたとのこと。

私も、伺うたびにどっさり買う理由を述べました。この後、新しい土地で陶芸に専念するので、休息の慰めに飽きることのない読書の環境が手元に欲しいとの旨を。夏の終わりから、怒涛の購入で、積み重ねて4-5mはあるでしょう。50年のお店は歴史を終えますが、枝分かれした、「私の本棚」は浜松からは遠い地で、私のために開業です。


le 26 samedi 土曜日
//やる事はした//本日もpcの背面を外して、圧縮空気と掃除機で徹底清掃。画面チラチラの原因は静電気であったと信じた時期もありますが、もはや経年劣化と言うことでしょう。今は騙し騙し使って、新工房立ち上げの時期に購入しようかと思います。

本日、52歳と50歳の友人から電話をもらう。合流は無理だったので近況を話したら、ビックリしていました。と、言いつつもこの歳になると大なり小なり今後の在り方を思案しているようで、たまたま私が先陣を切ったと言うことでしょうか。10年前は考えなくても良かった。10年後に考えると遅きにしっした。そんな年代だと言うことも出来ましょうが、考えた末、今のまま進む道も大いにあり得ることだし、老後をどう過ごすかという意味においては、今は考えるには相応しい時期なのでしょう。


le 25 vendredi 金曜日
//朝から晩まで//帰りの電車は乗り過ごすのかなと思っていましたが、なんとか無事に帰宅できました。今、兎と亀の逸話を痛感しています。仲間と顔を合わせた時は圧倒的に秀でた立場であったものが、全く後塵を排している状況。優劣を言うのはちょっと違う気もしますが、芸術的素養と情熱がある人に専門教育を施せば、10年独学の私などあっという間に追い越してしまう。これは厳然たる事実です。その事実が二月に多くの人の前に公開されます。


le 24 jeudi 木曜日
//実に実に//変な夢を見ました。夜中に起て、引き続きその夢の中。
今年のどこかで、日帰りでオーストラリアかインドネシアか行っているはず。あれは何処であったのかと、真剣に考える。夢の中で、最近、夢と現実の区別がつかなくなっている。でも、確かに日帰りで行っているはずと、真剣に考えている。そしてオーストラリアに行く機内から見る光景は不思議と海面すれすれの位置。しまいに、機内にいる感覚もなく、まるで甲板の上から、次から次へと現れる小笠原らしき島々。

でも、そういう夢は、確かに昔、見たことはある。

思えば、全く意味不明な同じ夢を何パターンか見たりしている。それが何か示唆的なものでもなく懐かしき光景とか憧れとも違う、全く別の日常の光景。名古屋で言ったら、名古屋港あたり、熱田区あたりの夢は、ほぼ同じで複数回見た覚えがあります。


le 23 mercredi 水曜日
//水を渡して野菜をもらう//帰宅後、仮眠して夜に信州お野菜特別便と合流。同じ信州でも南北の端の物々交換。私は今朝汲んできた水なのに、たっぷりなお野菜と旅の土産も頂く。いつものことですが、とても有難く思っています。感謝感謝。

今日は早く寝るとしますが、それでも少しばかりは古書を手にしたい。


le 22 mardi 火曜日
//19:00⇒22:30//瀬戸を出たのは19時。そして飯田市南信濃に22:30の到着。30分充電をして、11時には仮眠。翌朝、一番に水を汲み、帰り際、リンゴを買って戻る予定です。

思えば、私が誰かと旅行するのは交通社夫妻の企画に便乗する時のみで、あとは単独行。簡易版の場合は、車中泊なのですが、この誰もいない静かな環境で一人寝袋に包まり眠りにつく心地は本当に好きです。

そうそう、ここ数年、冬に描く妄想があって、それは土岐市の南部山岳地帯に工房を構えて、一人、暖の取り方など工夫する生活。どうして、この場所かというと冬の寒さが期待でき、瀬戸市に近いから。どんな自由劇場でも、私には理想の恋人が登場するわけでもなく、いつも一人。大都会でも寝殿造りや数寄屋家屋でも、いつも一人。

それは目指す人との距離かも知れませんが、本当に一人になった時、無上の喜びを抱くのか激しい焦りや寂しさを覚えるのかは、全く持って想像つきません。


le 21 lundi 月曜日
//レポート//本日は代休というのか、お休みでした。読書の日と決めていましたが今月中に提出のレポートを朝から夕方まで。よって、月曜日のお休みは粘土こそ触らなかったものの、それなりに忙しく、読書はお預けに。

今はただ買い集めた本をパラパラと捲っては次を取り出すような動きばかり。じっくり構えて読書する時、私の生活は本当の意味で変わったのでしょう。


le 20 dimanche 日曜日
/買い忘れに気が付く//古書店に行くと、ほんと、心が満たされる。今は全く贅沢できぬ身ですが、これに関しては積み上げて5m程購入しています。良書であると判断したら迷わず買い求めていますが、本日は帰宅して買い忘れに気が付く。でも後日行っても一冊だけでは済まないので、私の蔵書は増える一方。

本を読まない人生だったことは、この歳にして激しく反省するものです。その反動で、これからの私は、作陶の合間に休息に読書をして過ごす生き方になるのだろうと。これは密やかな私の楽しみでもある。


le 19 samedi 土曜日
//一時的でした//またしても画面チラチラ現象が。程度はマシですが、まあ限界に近いのかもしれません。当面は騙し騙しで。

さて自民党を騒がす邪教の教義や教祖の反日言動がすさまじく、もはや韓国人は右翼も左翼も日本人とは相容れない極めて奇異な存在であったと、あの暗殺事件が暴き出しました。韓国人の日本憎悪の感情は北も南も民族の血なのでしょう。別に、これに関して韓国人や朝鮮人を否定はしません。ただ韓国人や朝鮮人は、このような民族であったのだと知ったまでです。 

問題は自民党の今後の出方。中国でさえ毛沢東を功績第一・失敗第二と文化大革命を非難しました。この邪教との関係で全否定するものではありませんが、保守と名乗る政治勢力であるならば、中国でさえ出来た自己批判はあってしかるべきだし、党内からこの悪しき歴史に対する怒りが噴出されることを期待するのですが、天皇陛下を日本民族を国家を日本女性を侮辱されてもなお黙して語らない自民党には本当に失望します

総括は必要だと思う。誤った党の歴史は自己批判し、今後、決別する。彼らと与した者は大政治家であっても故人であっても、保守政党としては受け入れがたく、これは功績とは別に非難の対象として総括され、今後の戒めとしてほしい。

保守政党が、天皇陛下を侮辱する勢力と、今後も与するか、この全く持ってあり得ない構造が、口先だけの改善なのか、痛恨の不始末として処理し再出発するのか、今は自民党が口ごもって、その意思が確認できない、深い不信感の中に存在しています。


le 18 vendredi 金曜日
//師に恵まれる幸せ//只今、瀬戸にて技術の仕込み中ですが、教えを頂く先生方に恵まれ幸せを感じています。 秀でた技術以上に、その人の為人。私も、このように歳を重ねたいという人生の鏡の様な人ばかり。
 仮に私が技術を上げ同じ立場になったとしても、果たして彼らのように懐広く人と接することが出来るだろうかと考えてしまいます。優れた人は専門的知識は勿論のこと、人が慕い離れない人間的魅力が滲み出るものなのだと。

来年の今頃は、ここに集う人は皆、それぞれに別の道を進む。私が人生を懐かしむとしたら、遠い昔のことではなく、この瀬戸時代の面々なのでしょう。浅い歴史なのに、心に添える思い出ばかりだ。


le 17 jeudi 木曜日
//ドイツ民主共和国//東ドイツの国歌がなんて美しい旋律なのでしょうか!!!

二日ほど前の夢は実に変でした。前の職場で、毎日熱田区のお得意様のところに行っていた頃の夢で、懸命に働いている。なにかのトラブルなのですが必死にリカバリーしようとしていました。
何を訴える夢だったのでしょうか。


le 16 mercredi 水曜日
//楽しい浜松行き//今月もどこかで浜松に行きます。古書店巡り。次はどんな出会いがあるのだろうかと考えると心が弾みます。もう積み重ねて3mは越える買物をしていますが、さらに増やしたいのです。読み切れないほどの本に囲まれていると、時に楽しい発見、人に話したい発見、私に語り掛けてくれる励ましや慰め、真似てみたい書き言葉に出会うでしょう。名古屋を瀬戸を去れば笑いに溢れる生活もおしまいになります。静かな環境で創作に取り組む。それでも脳の刺激は双方向でなくてはなりません。本が語り掛けてくれる生活を私は備えなくてはと強く思うのです。

今晩は珍しく早く帰宅できたので、これから少しばかり何かを取り出して読んでみようと思います。


le 15 mardi 火曜日
//遠赤外線温熱療養器//新たなステージに入った私の対禿頭闘争。血流の促進が良いと聞きました。幸いに我が家にオムロンの遠赤外線温熱療養器がありまして、本来は腰や肩に照射して、身体の内部を温め血流を促進させるものですが、これを頭皮に照射しますので、皆様にお知らせします。お休みなさい。


le 14 lundi 月曜日
//一生懸命//先々を思うと、それは希望ばかりである。ですが全く根拠の無い希望です。夢は満ち満ち溢れているのですが全く根拠がない。 では何する者ぞと問えば、やはり今この瞬間を絶え間なく一生懸命に生きる、これに尽きてします。 全てにおいて懸命であり怠惰は放逐しなければならない。

何だか全ては繋がっている気がします。ここ最近の古書店通い。戦前戦中の苦学生の手記とかを読む機会を与えてくれた。戦争精神を鼓舞する在り来たりな文面ではなく、細やかに生きる者の篤き心を知る機会なのです。今後の私に怠惰は阿片です。古書店で買い求めた本が、これよりの私の励みとなってくれる。


le 13 dimanche 日曜日
//臨時ニュースを申し上げます//まさかの原因でした。久しく調子の悪かったpc。不要なファイルを徹底して削除したり、あらゆる試みをしても、再起動して程なく画面が乱れる。そして治らない日々が続きました。

昼前、pcを外に持ち出し雑巾で磨き上げ、それから施釉時に用いるコンプレッサーで背面の吸排気口など全ての格子から高圧の空気を。埃が内部から吹き上がりました。これを10分くらい徹底して送り続けて再設置。

不具合の原因は、埃で生じた内部の静電気と言うことになります。これに気付いたのが11:30過ぎ。再起動して2分くらいは問題ないのに、その後、例外なく起こる不具合。もしやと思い実行に移して大正解。不要なファイルは無い状態で、もう新品に似た使い心地です。これにて余分な出費も抑えられたと言うことで、一安心。

//嬉しくて追加//pc調子良いですね!反応速度も速くなった気がします。
午後からは雨。今は日没の時間。この間何していたかというと、大正四年に発行した国史大辞典を「あ」から眺めて居ました。真空管ラジオからは京都三条ラジオカフェを。そして併せて2時間ほどは椅子の上で寝ていました。

昨日の日記の続きにもなりますが、建屋以外にこれから買い揃えると言ったら、ノートpc タブレット チューナーレステレビ 本棚(複数) 作業台(複数) 電気窯大小 蹴ロクロ 机 椅子(複数) 冷蔵庫 電子レンジ 冷暖房機材 
 50歳にして、これは道楽の極みみたいな感じも醸し出すのかもしれませんが、完成したら定年とか関係なく身体が動く限り工房と共に過ごします。余生というものは私には無くなりました。大の大人が工房の完成まで3年ほど働きもせず過ごしてきたことこそが余生の先取りであったのだろうと思うからです。

そして思うのです。今日のような雨の日に新しい土地で過ごす自分の姿や気持ちを。もはや都会で生活すると言うことも無くなりました。かといって誰かを招き入れる田舎の美しさもない中途半端な土地に私は生活を構える。


le 12 samedi 土曜日
//温かい一日//そういえば長期予報で寒い冬と聞きましたが、ちっとも寒くなりません。いまだ火鉢の楽しみはお預けのまま。ですが頭に中では暖いついてアレコレ考えています。前にy師から石油ランプの話を聞いて以来、これが気になってしかたない。新工房を考える時、石油ランプで手元の明かりを採ったら少しばかしの温かさも伝わるのではと考えたり。

と書いてはみるものの建屋が無いので全くお話にならない。

今思ったのですが、この三年ほどコロナで諸々の規制が入りました。これで相当窮屈な思いをしている人も多いことでしょう。まず出歩けない。集えない。友人と会う回数も減った。旅行にも行けない。外食も飲みに出歩くことも。全く激減してしまったと。
 ですが私の日常はこのレベルでして、コロナで何が変わったかというと外出するときにマスクするこの一点のみです。平素から、ほぼ誰とも会わない。これは語弊があるので捕捉しますが、何かに所属していたら無遅刻無欠勤で人と接するのですが、余暇においてこれ以外の人と会うことをしない。第八波も来ているそうですが行動制限はしないでしょう。来年あたりにはコロナ以前に戻るのかもしれませんが、私の日常は変化もせず、何かあったとするならマスクを外す日々の到来かもしれません。


le 11 vendredi 金曜日
//今は騙し騙し//いよいよpcの調子が悪くなってきました。スマホもです。買い替えは新しい生活圏で行いたいと思っているので、今はただ騙し騙し。

自宅に作業場を構えた頃は、一から揃えたものでした。次なる展開は細々としたものは既にある。大雑把に言うと建屋と窯。本棚に作業台程度と言ったところでしょうか。その建屋が遅々として進まず、これに付随して窯も建具も未設置のまま。建屋さえ出来たらあとはスイスイなんですが。


le 10 jeudi 木曜日
//電動ろくろ//本日は格安で程度の良い電動ろくろを仕入れました。電気窯は建屋完成後なので、どんなに良い話でも乗っかるわけにはいかず、かなり歯痒い思いをしているのですが、こればかりは如何ともしがたく。


le 9 mercredi 水曜日
//頭頂部//の劣化を指摘された。周りの人に尋ねたら、皆そう思っていたが言葉にはしなかっただけと判明。もう、笑うしかない。今日も騙せたと思っていたら、騙されていたのは、私。

帰りの電車は20分ほど熟睡する。15分20分の仮眠は心地良いものがあります。ですが、それは車内での時間を利用したもの。今後の生活に通勤時間はなくなります。強制的に起きる節々がない仮眠は本睡眠に移行する危険性が大。そういう些細な落とし穴が新しい生活には点在するものだと思っています。

それにしても毎日が早い。


le 8 mardi 火曜日
//お月様//澄み切った空の満月が欠けていき、そして満ちていく。珍しい天体ショーの今晩ですが、毎日はそこかしこに美しさに満ちている。
 本日は珍しく早く帰宅でき、いつもの坂道から見る西の空は、西の際が橙で、隣接して薄青く、そして黒くなる色彩が順に天空を彩る。

嬉しいことは、度量深き心で不器用な人も受け入れること。必死に頑張っても至らぬところはあろうが、実はそういうところは見ていて、仲間たちが受け入れて彼の生活を継続させる。利益だ効率だ、それ一辺倒では成し得ぬことですが、そういうところには回り回って福が訪れると思っています。


le 7 lundi 月曜日
//聞こえない//いつの間にか秋の虫のその声が全く無くなりました。昨日、近所の公園の木々が豊かに色付いていることに気が付きました。朝は日の出前から、夜は日没後の動きなので、近所の色彩が全く分かっていませんでした。
 11/7はロシア革命の記念日。ソ連があったころはソビエト最大の祝日で軍事パレードなど西側の関心も高い日。今のロシアを思うと、ソビエトの方がまだ理性的だったのでは?と思えてします。

読みたい本は山のようですが、その時間がない。明日も夜明け前に家を出ます。


le 6 dimanche 日曜日
//96年前//の雑誌を一冊読了。本日は読書三昧。昨日買った古書から大正15年発行の『新国民』なる雑誌を広告も含めて一言一句漏らさず読みました。この雑誌は、小学校卒業以降、様々な理由で進学を断念した若者たちの通信教育の雑誌です。

まずは広告欄にシャープペンシルが掲載されていて驚きました。次に短歌の投稿も含めて膨大な参加者の記述が。今みたいに発信が簡単でない時代において、若者の発露は文字にして強烈です。それは過激な文言というのではなく、内容が濃く魂の叫びであり、自然を描写するなら文字にして一眼レフのように艶やかに現わす日本語の能力。昼は働き、夜に独学する者の励ましの場でもあるこの雑誌を漏らさず読みまして、令和の私も大いに感銘を受けました。そして日本の範囲が広い。学習環境は通じるものがあっても、青年の住所が樺太豊原町であったり、台湾や鴨緑江沿いであったり。
 古書は発見の数々。全く現在の流行や趨勢とは隔絶した内容ですが、それを手にした者だけが味わう発見の連続は連綿と続く幸せな時間でもあります。そうそう65頁ほどの現代で言う小冊子のような雑誌ですが、文字が大変に小さい。これは限られた紙面で如何に多くの情報を載せるかという工夫でもあり、その背後にある膨大な投稿の圧力さえ想像してしまいます。

職を辞して今に至る私は、今後、ますます孤独な生活となる。いずれ両親も近しき人も他界して、本当の意味で孤独にもなろう。私に意見する人も励ます人も相槌や笑う相手も居なくなる世界ですが、時に激しく戒めたり励ましたり語り掛けてくれる相手を手にしたような『新国民』との出会い。これは5-6冊買いましたので、生涯の励ましの友であるように私の近くに置き続けようと思います。

最後に、頁の間から一本の髪の毛が出てきました。私のかと拾いましたが、潤いもなく細い針金のように硬化した一本の毛髪。96年前の、この本を読み短歌欄には赤鉛筆で印を付けた少年のものであります。(少女は、女性向の同様の雑誌が別にある) 捨てるには忍びなく、全く不思議な御縁。96年前、彼もまた、日々の労働に加えて燃えるような向学の思いを持ち、疲れた体の慰めに短歌欄に目を通していたと思うと、一本の髪は、私に現れた友人のようです。これをお守りに、私も甘んずることなく、日々精進しようと思います。

佳い一日でした。


le 5 samedi 土曜日
//本日もまた//本日も浜松。砂鉄採りと古書店。積み上げて1m近い本を買いました。最近は戦中、戦前の本がお気に入りで、読み慣れると案外スラスラと。戦時体制濃厚な内容は檄文であっても浅い内容ばかりで面白味はありません。私が惹かれるのは、戦時下であっても、それとは一線を隔して綴られる文章。プロレタリアとかではなく、窮屈な時制でもなんとかして自然の美とか喜びを表現しようとする人たちの文。紙も貴重品で時局とは関係のない文章を書く心構え意気込みが素敵なのです。好きに文章が書ける時代ではない人たちの、一言一句を大切に魂を表現するような文章に接すると、物質的に欠乏した毎日ではありますが、それはそれは美しい情景が広がります。


le 4 vendredi 金曜日
//それぞれ//今月も来月も忙しい。1月も忙しい。そして程なくして別々の道を歩む。11月も第一周は終わった。

25年働いた職を去ったのも二年前になろうとしています。そして準備期間の瀬戸時代も人生の経過の一つとして味わい深く思い起こすのでしょう。もし退職していなかったら、人生の色分けはなく、この期間の思い出を将来遡ったとしても、大した記憶にはならないと思う。平穏な日々は有難いのですが、では記憶に残る日々かというと、他のそれと同じだから鮮烈な思いは湧かない。その鮮烈が良き鮮烈であるよう、まいにちを一生懸命に。


le 3 jeudi 木曜日
//満天の星空//本日は夜明け前から遠州灘で砂鉄採り。なんて驚きでしょうか、声を上げてしましました。浜辺に出たとたん、美しき星空。考えてみれば太平洋上に街があるわけではないので当然のことですから、人生において夜に浜辺を歩くことが全く無かったと言うことです。

それから目当ての古書店に行ったわけですが、なんとなんと定休日。後日また改めて。贅沢できる身分ではありませんが、古書店での買物は心弾みますし足繁く。


le 2 mercredi 水曜日
//詩人かどうか//とある美大の学長が言うには、芸術家の大半は詩人の能力があるそうです。
 どういうことかと申しますと、美しいものを言葉に表現できる能力。美しいものを何かで表現する能力の有無。もちろん芸術家は美しいものを絵画にしたり陶器にしたりそれぞれに分かれますが、日々語る言語にて、美しき事を自らの言葉にて外部に発信する。これがあるからこその芸術家だそうです。


le 1er mardi 火曜日
//披露//ちょっと皆の前で披露してみてと言われまして、10年越取り組んでいる手回し轆轤の技を。  本日は久ぶりの雨。弱いものの止む気配なく冷たい雨は朝から晩まで。季節が深くなります。
11月です。退職して二年ほどの真価が問われる大切な秋です。
 
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